試験的営業

2005年10月29日 連載
タイトル「同窓会」

登場人物
・ 篠宮恭平(27)…フリーター。
・ 浅井知典(27)…恭平の元クラスメート。
・ 酒井裕美(24)…恭平の彼女。

◎ 恭平の部屋
   閑散とした部屋の中央のソファーに寝転んでいる恭平。
   テーブルの上には万年筆と履歴書と『同窓会のご案内』と書いてある葉書。
   起き上がり葉書を手に取る恭平。
恭平「くだらねぇ・・・」
   恭平、葉書をゴミ箱に向かって放り投げ、部屋を出る。
   ゴミ箱の手前に落ちる葉書。

◎ 回想 ファーストフード店
   家族連れやカップルで賑わっている。
   二階の窓際の席に向かい合って座っている恭平と裕美。
   うつむいている裕美。
恭平「は?マジで別れるって言ってんの?」
裕美「冗談でそんなこと言ってると思う?」
恭平「・・・どうして?」
裕美「・・・一つは新しい彼氏が出来たから」
恭平「誰だよ?あの浮気相手か?」
裕美「・・・」
   裕美、小さく頷く。
恭平「はっ、あんな奴に取られるとはな」
   きっ、と恭平のほうを見る裕美。
裕美「そんなことない。あの人はあなたよりよっぽどいい人」
恭平「どこがだよ、あんな奴」
裕美「あの人は私を真っ先に考えてくれるわ」
恭平「・・・」
裕美「どんなに忙しくても私の元へすぐに来てくれる」
恭平「へぇ、それだけで付き合うってのか。くだらねぇな」
裕美「そうね、確かに付き合う理由がそれだけって言うのはくだらないかもしれないわ。
   でも別れる理由はもう一つあるの」
恭平「・・・何だよ?」
裕美「あなたに呆れたからよ」
恭平「は?どういう意味だよ?」
裕美「いつまでフリーターやってるつもりなの?」
恭平「・・・」
裕美「私が大学を卒業するまでに就職するって言ったじゃない。それなのに全然就職し
   ないで。それでも一年で就職できなかったのは仕方ないって思ったわ。でも限度
   ってものがあるでしょう」
恭平「それは・・・俺だって何とかしたいと思っていた。でも自分のしたい仕事がなかっ
   ただけだ」
裕美「そんなくだらない理由で今までやってきたから呆れたって言ってるのよ!」
   涙をこぼす裕美。
裕美「私が決断するまでどれだけ悩んだと思ってるの?六年間をあなたに費やしてき
   たのよ。本当にあなたを信じてたから今までついてきたのに・・・」
   裕美、涙を拭きながらうつむく。
   恭平、ため息をつき外を眺める。
   店内のざわめき。
恭平「・・・もう、やり直せないのか」
裕美「・・・うん」
恭平「そうか・・・」
   席を立つ裕美。
裕美「さよなら。就職、がんばって」
   遠くの空を眺める恭平。

◎ 商店街
   恭平、パチンコ屋から出てくる。
   裏道のゴミ箱を蹴飛ばす恭平。

◎ 大通り
   歩道を歩く恭平。
   向こうからやってきたスーツ姿の知典に肩がぶつかる。
知典「あ、すいませ・・・」
恭平「痛ってーな、この野郎!」
   友紀の胸倉を掴む恭平。
知典「ひ、ひい!ごめんなさい!」
   通勤カバンで頭を抑える知典。
   カバンから恭平を覗き込む知典。
知典「・・・あれ?恭平・・・くん?」
恭平「あぁ?」
知典「やっぱり恭平君だ!ほら僕だよ、僕!
   知典!小学校で同じだった!」
   恭平、手を離す。
恭平「あ、お前・・・」
知典「いやー久しぶりだね!元気だった?」
   スーツの乱れを直す知典。
恭平「ま、まあな・・・お前も元気そうだな」
知典「うん、まあね。仕事は少しきついけどね」
恭平「そうか・・・。仕事、何やってんの?」
知典「流通関係の仕事。まあ僕は、営業だけど」
恭平「そうか。大変そうだな」
知典「まあね。あ、そうだ、同窓会の案内、来てた?」
   恭平、一瞬目をそらす。
恭平「あ、ああ、来てたよ」
知典「楽しみだよねー。恭平君も来るんでしょ?」
   恭平、頭を掻く。
恭平「いや、まだわかんねぇや…」
知典「そっかぁ、でも」
   恭平の手を握る友紀。
知典「来るのを待ってるからさ!」
   にっこり微笑む友紀。
   つられて恭平も微笑む。
恭平「お前らしいな」
   手を離し腕時計を覗き込む友紀。
知典「あ、いけね!外回りの途中だった!
   ごめんね、あまり話せなくて」
恭平「いや、気にすんな」
知典「それじゃあ、また同窓会で!」
恭平「おう」
   知典、手を振りながら立ち去る。
   恭平、手を挙げて知典を見送る。
   恭平、その挙げた手をじっと見つめる。
   軽く微笑む恭平。
恭平「大の男に手、握られちまったな。気持ちわりぃや」
   
◎ 恭平の部屋
   ドアを開け携帯をテーブルの上に置く。
   恭平がソファーに座るや否や携帯が鳴る。
恭平「はい、もしもし…、あ、どうも、はい、はい」
   前のめりになる恭平。
恭平「本当ですか?!はい、ありがとうございます!はい、はい、はいわかりました。
   失礼致します」
   恭平、電話を切ってガッツポーズ。
   立ち上がり、クローゼットに向かう恭平。
   恭平、ゴミ箱の手前で立ち止まりしゃがみ込む。
   恭平、ソファーに戻りテーブルに向かう。
恭平「あ、そうだ、スーツスーツっと」
   恭平、クローゼットの方へフェードアウト。
   テーブルの上には携帯と万年筆と履歴書と葉書。
  『同窓会のご案内』の葉書の『参加』の欄には何重にも丸がつけてある。

           終わり

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どうもhanpaです。

ここ最近熱にうなされて学校休んでいました。

それなのにギャザやってた俺、乙。

そして、寝ておけよ。

まあ、既に過去の話ですが。

さて、シナリオは初めて書きました。

正直、どんな感じなのか自分で判らないので、脊髄に任せてみました。

もちろん、一応推敲はしたつもりですが。

『( ゜Д゜)ハァ?会話が繋がって無いじゃん』って部分も多々あると思いますです、はい。

そういう部分も含めてすっげークオリティ低い作品になってると思いますが、それもhanpaらしくて逆にいいかなと思いますw

正直書きかたはこれでいいのかどうかゴニョゴニョ・・・。

まあ文章作成のトレーニングと思えばいいかな。

前向きに。前向きに。

気が向いたら続けてみようっと。