ほしのこえ

2006年4月14日 読書
ISBN:4840106002 文庫 新海 誠 メディアファクトリー 2002/07 ¥609

究極の遠距離恋愛。

これを読んでまず最初に思い浮かんだ言葉。

もし自分の大事な人が突然どこか遠くに行ってしまったら、それでもずっとその人の事を思うことが出来るだろうか。

そこでは携帯も圏外で、インターネットも繋がってなくて、唯一の通信手段が電話のみ。しかもその電話も月に一度かかって来るか来ないかぐらいの頻度。

たぶん、これだけでもう根を上げるかもしれない。

それでも同じ地球上にいるならば頑張れば会いにいける。でもこの作品は・・・

確かに内容は非現実的ではあるが、恋愛感はむしろ現実世界よりも現実的だろう。

言いたいことも言えないまま、聞きたいことも聞けないまま、普通では行けない場所へ行ってしまった。「会いたい」ただそれだけの想いでこれほどまでに強く生きる。そんな風に自分も生きられたらどれだけいい未来を築ける事だろう。

この作品で唯一の連絡手段がメールであるが、そのメールもすぐには届くことはない、というところに距離の果てしない遠さを感じる事ができる。

挿絵が「ふたつのスピカ」の柳沼行先生というのも自分的には好感を持てた。

小説を読むのがだるい、と思う人はまずコミックス版から読んでみるといい。これはこれでいい。それすらめんどくさい人はDVDを見るといい。

大分昔の作品だが、久々に気持ちよく読み通す事ができた。

ま、最終的に何が言いたいかというと、

素敵な恋がしてぇ・・・w

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